転職活動に向けて、いきなり履歴書を書こうとしていませんか?
転職する目的や自己分析があいまいなままで転職活動を始めると、長期化や妥協につながりかねません。
転職を成功させるためには、まず“転職活動の準備”が大切です。取り組みたい順に、準備すべきことをまとめました。
ところで、なぜ転職したいのじゃ?自慢できる得意分野は?貯金はあるのか?転職のための費用のめどはついておるのか?
転職したい理由はえっと……得意なことは……貯金はいや、まぁその……。
修業が足りん!全部スラスラ答えられんようじゃ、転職への道は険しいぞ。
何をしたらいいのか教えてください!
転職準備(1)転職の目的を考える
そもそも、なぜ転職するのか?
まずはなぜ転職するのか、整理しましょう。
「転職したい!」という強い思いは大事です。でも勢いだけでは転職は成功しません。一時的な感情やストレスで転職を決めるのも、おすすめできません。
転職の目的をできるだけ深掘りし、具体化しておくことが、納得のいく転職への第一歩です。
企業探しや履歴書作成もスムーズに
転職の目的は「年収を〇〇万円に上げたい」「自分のスキルをもっと大きな舞台で試したい」など人それぞれです。
目的を整理することで、やりたい仕事やなりたい将来像、企業に求める条件が明確になります。
進むべき方向性が明らかになれば、企業探しや履歴書作成もスムーズです。
不満を前向きな目的に変える
転職を考える理由が現状の会社に対する不満である人も少なくないでしょう。
ただ、転職の目的が“現職場から離れること”だけになってしまっては、誤った選択をしかねません。
たとえば「今の仕事が単調でつまらない」と不満を感じているなら、「新規事業に積極的な会社で働く」ことを目的にするとよいでしょう。
たしかに発想を変えると、ずいぶんイメージが違いますね!
不満があるからと辞めても、同じことを繰り返すかもしれん。前向きな目的に変換するのじゃぞ。
転職準備(2)スケジュールを立てる
まずは全体の流れを把握する
転職活動の準備として、スケジュールを立てることも大切です。
転職するためには、事前準備をして面接を受けるだけではなく、同時に退職準備を進める必要があります。
気持ちよく転職の日を迎えるためにも、大まかなスケジュールを立て、全体の流れをイメージしておきましょう。
転職にかかる期間は平均3ヶ月
ケースバイケースですが、準備を始めてから転職までにかかる期間は「平均3ヶ月」と言われています。
少し余裕をもたせて、転職のための期間は「3ヶ月から半年」を目安にすると良いでしょう。
転職したい時期から逆算して、転職準備をスタートさせてください。
大きく3つの時期に分けて考える
転職活動を始めてから転職完了までは、大きく分けて3つの段階があります。
それぞれの準備期間の目安は次の通りです。
- 転職準備期間(1ヶ月〜3ヶ月)…自己分析や情報収集などを行う。
- 面接選考期間(1ヶ月〜3ヶ月)…実際に面接を受け、選考を受ける。
- 退職準備期間(1ヶ月〜3ヶ月)…退職を申し出て、引き継ぎを行う。
円満な退職のためには、しかるべきタイミングで上司に退職を伝え、丁寧な引き継ぎを行うことも大切です。
別記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。
転職準備(3)転職活動のための資金を準備する
転職するなら、お金の準備も大切
転職活動にはお金がかかります。
足りなくなれば、転職活動を続けることはできません。
金銭的な不安から慌てて転職先を決めてしまっては、後悔が残ることでしょう。
あらかじめ資金計画を立ててから、転職活動を始めてください。
転職活動にかかる主な費用
転職活動する際、どのようなことにお金がかかるのでしょうか?主なものをまとめました。
- 面接会場までの交通費(電車やタクシー、新幹線代など)
- 企業訪問のための服飾費(スーツやバッグ、靴代など)
- 応募のための諸費用(履歴書購入や証明写真撮影代など)
- 資格習得のための費用(必要に応じて)
- 転職に伴う引越し費用(必要に応じて)
転職活動にはスーツを新調したり、遠方で転職先を探すなら新幹線代や飛行機代がかかったり、何かと費用がかさみます。
想像以上にお金がかかる可能性があることを、頭に入れておきましょう。
「辞めてから転職」ならもっとお金がかかる
今の会社を辞めてから転職活動をするなら、当面の生活費も確保しておかなくてはいけません。
転職先が決まるまでには、食費や住居費、通信費などだけではなく、社会保険料や税金の支払いもあります。
とくに退職後に払う社会保険は、国民健康保険と国民年金になるため負担額はどっと増えてしまいます。
十分な貯金があるかどうかを、事前に確かめておくことをおすすめします。
辞めてから転職活動をするなら、どれぐらい用意しておけばいいですか?
うむ。一般的に「生活費3ヶ月分」の備えが必要と言われておるのう。
3ヶ月分!貯金をたしかめてみます!
転職準備(4)自己分析やキャリアの棚卸しを行う
説得力ある自己PRに役立つ
転職活動では自己PRが欠かせません。
ですが、いざ伝えようと思うと言葉にならなかったり月並みな表現になったり、意外とむずかしいものです。
そこで役立つのが、自己分析やキャリアの棚卸しです。このステップを大事にすることで、説得力のあるアピールができるようになります。
自己分析で可能性を広げよう
転職するにあたって、自分は何に向いているのか、何を大事に仕事したいのかなど“自分”と向き合ってみましょう。自分では気づけていなかった、意外な強みが発掘できるかもしれません。
あなたの可能性を広げるためにも、じっくり自己分析を行ってください。
キャリアの棚卸しで“できること”探し
中途採用では多くの場合、即戦力になるかどうかが重視されます。やりたいことや熱い想いを伝えただけでは、採用には至らないケースがほとんど。
何ができるのかを明確に伝えることがポイントです。
これまでに経験してきた仕事や、身につけてきた実績やスキルなどを書き出してみましょう。
転職準備(5)業界や応募企業の情報収集
知名度だけで決めるのはもったいない!
下調べが不十分な状態で転職活動を進めると、企業の知名度や条件だけで転職先を決めてしまいがちです。
せっかく自己分析やキャリアの棚卸しを行ったのですから、業界や企業の情報を調べて、自分に本当に合った業界、自分の強みが生かせる企業を選びましょう。
インターネットや新聞で情報を集める
業界情報を収集する手段としては、インターネットや新聞、業界紙などがあります。
業界の景気や動向を中心に、求める人材像などもリサーチするのがおすすめです。
気になる企業が見つかったら、企業のホームページも確認しておきましょう。
転職フェア(合同企業説明会)に参加する
転職フェアは、転職希望者と企業の出会いの場です。
大手の転職サイトや地方自治体などが各地で開催していますので、チェックしてみてください。
一度にたくさんの企業の人事担当者と話せることが転職フェアの魅力です。
インターネットだけでは分からない社風を感じることもできます。
たまに電車内で転職フェアの広告を見かけます。
基本的に予約不要・入場無料なので、行きやすいぞ!
一度行って、いろいろなブースを回ってみます。
うむ。たくさんの情報を集めることが、転職活動を成功させるポイントじゃ。
転職準備(6)応募書類を書く
履歴書と職務経歴書を準備する
応募する企業が決まったら、書類を用意しましょう。
転職の場合は基本的に、履歴書と職務経歴書をセットで提出します。
職務経歴書は、職務経験や得意なスキル、自己PRなどをまとめた書類です。
決まった書式はありませんが、指定がない限り「A4用紙1~2枚」が一般的です。
近年ではA4サイズの履歴書も多い!
かつては履歴書というと、B5サイズが一般的でしたが近年ではA4サイズの履歴書を使う人も増えています。
指定がない限り、もちろんどちらを使っても構いません。
ただ、職務経歴書は基本的にA4用紙で作るため、A4サイズで統一すると見栄えが良くなります。
必要に応じて、もう一度自己分析を!
履歴書は、学歴や職歴などの基本的な情報を伝える書類です。
一方の職務経歴書は、仕事の実務能力を伝える書類であり、選考の際に重要な役割を果たします。
書きにくいと感じたら自己分析が足りない証拠かもしれません。
必要に応じて再度、自己分析やキャリアの棚卸しをしてみてください。
自己分析をしておくと、職務経歴書など自己PRが書きやすいですね。
面接時の自己紹介などでも、自信を持ってアピールできるから絶対にやっておいたほうが良いぞ。
まとめ
転職活動は「転職しようかな?」と思ったときから始まります。
準備をしっかり行うかどうかが、結果を大きく左右します。
せっかく時間とお金をかけて転職するわけですから、後悔したくないもの。
転職を検討している人はぜひ、この記事で紹介した転職準備を一つずつ実践してください。
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