離職票とは、失業保険の給付手続きに必要な書類です。
離職票がなければ失業保険をもらうことができません。
退職後に会社から送られてくるので、必ず受け取りましょう。
離職票はいつもらえるのか、届かない場合はどうすればいいのかなど、離職票について把握しておくことをおすすめします。
離職票がないと、失業保険がもらえないんですか!?
うむ。待っても届かないなら、会社に確かめたほうが良いぞ。
師匠、どれぐらい待てばいいのでしょうか?詳しく教えてください!
よし、まずは離職票の基礎知識からじゃ。
離職票とは?
失業保険の給付手続きに必要
離職票とは、失業保険の給付手続きに必要な書類です。
会社から受け取って、ハローワークに提出します。
ちなみに離職票の正式名称は「雇用保険被保険者離職票」といいます。書類にこの名称が書かれていたら離職票ということになります。
過去の給与額などが書かれている
離職票には、退職理由や過去半年分の給与などが記載されています。
離職票に書かれた情報を参考にハローワークが計算を行い、失業保険の金額などが決まります。
後日会社から郵送される
離職票は退職日当日にはもらえません。
後日会社から郵送で届くのが一般的です。
離職票は、会社が発行した「離職証明書」に基づいて、ハローワークが交付します。
会社とハローワークを行き来する関係で、手元に届くまでに時間がかかります。
離職票はこんな書類
雇用保険被保険者離職票-1
離職票には、「雇用保険被保険者離職票-1」「雇用保険被保険者離職票-2」の2種類があります。「雇用保険被保険者離職票-1」には、個人番号(マイナンバー)や振込口座を記入する欄があります。忘れずに記入しましょう。
(参考)ハローワークインターネットサービス「雇用保険手続きのご案内」
https://www.hellowork.go.jp/dbps_data/_material_/localhost/doc/info_1_e2_01.pdf
雇用保険被保険者離職票-2
「雇用保険被保険者離職票-2」には、失業保険の計算のベースとなる大事な情報が記載されています。退職前もしくは当日に、退職者本人が(2)の内容を確認して、署名や捺印を行います。間違いがないかしっかり確認した上で、署名捺印するようにしましょう。
(参考)ハローワークインターネットサービス「雇用保険手続きのご案内」
https://www.hellowork.go.jp/dbps_data/_material_/localhost/doc/info_1_e7_01.pdf
退職証明書とは別の書類
退職時に会社から受け取る書類の中には「退職証明書」もあります。
退職証明書と離職票、名前は似ていますが別物です。
退職証明書は、社員の退職を証明するために会社が発行する書類です。
離職票と違って、退職証明書は公文書ではありません。
退職証明書では、失業保険の給付手続きはできん。間違って持って行かぬように。
離職票って大事なんですね!受け取ったらすぐに“重要書類ファイル”に入れておきます!
離職票はいつまでにもらえる?
手元に届く目安は「1週間~2週間」
会社が離職証明書をハローワークに提出する期限は、退職日の翌日から10日以内と定められています。ただし会社とハローワークの行き来を経て手元に届くので、離職票を受け取るまでの目安は「1週間~2週間」です。
離職票が届かない場合、会社に連絡を
離職票がもらえなければ、失業保険の給付手続きができません。10日ほど待っても離職票が届かない場合、在籍していた会社に問い合わせてみましょう。
会社が応じない場合、ハローワークに相談を
まれなケースですが、会社が離職票の発行に応じないトラブルも存在します。
そういう場合は、ハローワークの窓口で相談してみてください。会社に連絡を入れるなど、何らかの対策をとってくれます。
辞めた会社に連絡するのって、なんだか気まずそうです。しかも「早くちょうだい!」って催促するわけですし……。
気持ちは分かるが、大事な書類じゃからのう。何より離職票の発行は会社の義務。気兼ねする必要はないぞ。
なるほど。では、離職票が届かない場合は問い合わせることにします!
ただし、そもそも離職票が届かない人もおるのじゃ。また提出しなくてもいい人もおるから、あわせて説明するぞ。
離職票を提出しなくてもいい人・もらえない人
提出しなくてもいい人
転職先が決まっている人は、失業保険の手続きがいらないため、離職票の提出は不要です。
ただし、もしも何らかの事情により内定が取り消された場合、手続きを行えば失業保険をもらうことができます。
必要ないからと処分せず、念のため保管しておくことをおすすめします。
離職票をもらえない人
雇用保険に加入していない人は、離職票をもらうことができません。
雇用保険に加入するには「労働時間が週に20時間以上で、31日以上引き続き雇用されることが見込まれる」という条件があります。この条件を満たしていない場合、離職票は交付されません。
(参考)【新】 31日以上の雇用見込みがあること – 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000005fai-img/2r98520000005ff3.pdf
なるほど!失業保険をもらわないなら、離職票は必要ないんですね!
ただ、人生何があるか分からん。念のため保管しておくほうが良いぞ。
分かりました!お守りとして置いておきます!
まとめ
退職してから転職活動を行うと、金銭的な不安を感じることもあるでしょう。失業保険があれば、当面の生活費を気にせず転職活動できます。
離職票を受け取ったら、早めに失業保険の手続きを行いましょう。
失業保険をもらえる期間や金額については、別記事で紹介しています。辞める前に一通り確認しておくと安心です。
(関連)失業保険はいくら?いつからいつまで?期間や計算方法も紹介
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